映 画

身障犬ギブのおくりもの

やさしさ、勇気、生きる力をありがとう!

 生き物を飼うには、その命を預かり最後まで責任を持たねばなりません。この物語は障害を持った犬を育てたある家族の実話に基づいています。主人公の周囲の人々に支えられ、人との関わりの大切さ、命にかかわる責任、感謝の気持ちを知ることで「命」が与えてくれる贈り物の大切さに気づいていきます。
 子どもたちに「命の大切さ」「思いやりの大切さ」を学んでもらいたいと思います。

Story

 

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 小学校4年生の森口咲が、修平(父)と久美子(母)と一緒に、ペットショップに行くと、生まれつき右の前足が不自由なラブラドールの子犬がいた。咲はギブスと名づけられたそのかわいそうな犬を飼いたいと両親に頼む。咲が面倒を見るという約束で森口家の家族として迎えられたその犬の名前を、ギブスから「ギブ」に変えた。
 数日後、咲と久美子は獣医を訪れた。しかし広岡先生から、手術をしても治らないと言われ咲はがっかりする。そんな様子を見た先生は「たとえ足が不自由でも、かけがえのない命を授かったんだ」と諭す。  修平はギブの散歩のためにラジオフライヤーを買い、それから毎日の散歩を日課にするようになった。数ヶ月後、いつものように公園に散歩に行くと、同じクラスのいじめっ子の上田たちがギブに砂をかけ始めた。一緒にいた中島も、仲間にせつかれ、嫌々ギブに砂をかける。中島は、以前から上田たちからいじめられていた。
 翌日、学校に行くと、黒板にはギブの絵と「ぼくはゴミ犬です」と書かれていた。咲は帰宅後、ショックのあまり散歩を楽しみにしているギブを無視し、「もう散歩なんか行かない」と言い放ってしまう。そんな咲に久美子は約束の大切さを思い出させる。
 翌日、思い直した咲はギブと散歩する。すると、近くにいた中島が近寄り、以前砂をかけたことを謝り、いじめっ子たちの言いなりにはならないと約束する。
 ある日、ギブは散歩にいくら誘っても動こうとしなくなった。病院に連れて行くと、体が重くなったためと診断され、このまま歩く練習をしないと寝たきりになってしまうと言われる。それから、咲はギブの為に歩く練習をさせようとするが動かない。
 しかし数日後、咲の歩いてほしいという思いが通じたのか、ギブは傷ついても歩く練習を始めた。ある日、親友の南と川原で練習をさせていると、ギブが初めて歩いた。大喜びの二人のところに中島が来て、「ずっと見ていた」という。そこに上田たちが現れ、「ゴミ犬なんか相手にするな」と、中島を連れて行こうとした。しかし、中島はもう、「お前らには引きずられない」と宣言する。久美子にギブと中島君のことを報告する。嬉しそうな咲を見た久美子は「ギブを飼わなかったら中島君の辛さに気づかなかったかもしれないね。ギブから大切なものを与えてもらったんだね」と話す。
 翌朝、上田が中島にこれまでのことを謝り、咲・南は安心するのだった。


 

企画・制作…東映株式会社 教育映像部

プロデューサー…鎌田幸人 角田 朝雄

原 作 … 桑原崇寿(ハート出版刊)

脚 本 … 扇澤延男

撮 影 … 上林秀樹

監 督 … 吉野晴亮

 

制作協力…東映東京撮影所

 

 

キャスト

 

 森口久美子……岩崎良美

 森口修平……高橋慎太郎

 森口 咲……飯田里穂

 広岡先生……石橋蓮司

上映時間 39分

16ミリ版  30万円

ビデオ版  11万円

2002年作品

 


ハート出版