巣鴨遺書編纂会(すがもいしょへんさんかい)

 


戦争裁判により斃れた囚友は、自己の死よりも肉親を思い国家世界を憂えて平和再建への切々たる祈りを遺していた。それらの遺稿を後世に残すため、昭和27年8月、戦犯者として巣鴨プリズンに収監されていた同志が糾合し、巣鴨遺書編纂会を結成、戦犯遺稿集『世紀の遺書』を刊行した。刑死、獄死した一千名の悲願を世に伝え将来に生かすことこそ、同じ運命の中に生き残った巣鴨収監者の責任と痛感したためであった。