100人以上の治療実績をもつ
精神科医、町沢静夫医師との
カウンセリングで対話を重ねていった
ドキュメント実録。
シズが行ったと思われるそこは、暗い場所です。
かぎりなくずーっと暗い。そしてものすごく深い所かなんかにベッドみたいなものが置いてあって、ずっと遠くにいる人は寝ている。
少し近くにいる人はうつらうつらしている。
そこはいわば“墓場"です。
多重人格の治療の一般的なのは、統合です。
しかし、統合を嫌う人がいて、その場合はこういう頭の中の奥の奥へ行って、眠ってしまうのです。
(本文より)
はじめに
カウンセリングまでのいきさつ
第1回―パンドラの箱
第2回―分身か性格か幻か
第3回―交代人格と遊ぶ子供たち
第4回―純子の生い立ち
第5回―離反していく交代人格
第6回―主人格と交代人格の交換日記
第7回―交代人格の憎しみと愛
第8回―多重人格者の裁判
第9回―記憶力抜群な交代人格
第10回―シズの計画と純子の免責
第11回―心中未遂後に現れた「我」
第12回―交代人格も精神を病むのか
第13回―シズの涙
第14回―交代人格も夢を見る?
第15回―死を受容する時
第16回―シズの最期!?
第17回―奥の墓場は死体だらけ?
第18回―ややこしい会話
第19回―鏡に映る“自分”とは
第20回―痛みを感じない交代人格
第21回―多重人格者同士の会話
第22回―カオリは統合されたのか
おわりに
解説