中国の傀儡 反日留学生

心理戦、世論戦、歴史戦に敗れ続ける日本の末路

佐々木 類 著 2025.02.08 発行
ISBN 978-4-8024-0234-7 C0031 四六並製 264ページ 定価 1760円(本体 1600円)

「おわりに」より抜粋

中国の傀儡 反日留学生

自民党総裁選では「日本を守る」などと威勢の良いことをいって保守層の取り込みに必死だった石破氏だが、では、具体的にこの国をどうしたいのか、どういう形にしたいのかという国家百年の計が彼の頭の中にはまるで存在しないかのようである。

多文化共生という言葉を隠れ蓑に外国人労働者や中国人移民をどんどん入国させる一方、治安や教育、医療などはすべて地方に丸投げという無責任な歴代の自民党政権と現在の石破政権にこの国の針路を委ねていては、国土は中国をはじめとする外国資本に食い荒らされ、伝統・文化も加速度的に色褪せ古き良き日本が地上から消えていくことになりかねない。

最大の原因は、政治の怠慢である。とりわけ、長年にわたって与党として日本の政界を支配してきた自民党の罪はどこまでも深い。中国や朝鮮半島への土下座外交を主導した元凶と言っても良い。

人を人とも思わない中国共産党の本質が理解できず、要求されるままに奉仕を続けてきた国、それが日本なのである。中国に限ったことではないが、陰謀渦巻く国際社会で性善説が通用しないことが、いまだに分からない国、それが日本なのである。
GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)という勝者による一方的な裁判(東京裁判)。過去の日本をすべて否定されたのに、それを受け入れ、一億総白痴化した日本人をマインドコントロールから目覚めさせるのは、今後百年は不可能とさえ思えてくる。

中国にとって都合の良い「役に立つ馬鹿」に成り下がった自民党をはじめとする政界もそうだが、財界も目先の利益に目が眩み、社員やその家族の安全を犠牲にしてまで中国で商売するのに血道を上げてきた。学界はいまだに手の付けようがないほど朱色に染まったまま中国への贖罪意識とシンパシー(同情心)を隠さない。国防7大学との連携を見直すわけでもなく、知的財産の流出や経済安全保障管理上の危険を顧みることもなく、中国との片務的な関係に疑問を持つこともなく、国益にダメージを与え続けている。

このままでは、例えば尖閣諸島を盗られても、「日本人の血が流れるだけだ。あんな無人島が欲しいのなら、中国にくれてやればいいのさ」などという訳知り人間が出てきそうだ。
朝日新聞などの左派メディアは、国土が奪われてもなお、「話し合いが大切だ」などと他人事のような論陣を張るかもしれない。だとしたらそれは、盗られるのが国土だけではなく、日本人の自尊心と魂であることに気づかないためであろう。そんな甘っちょろい考えでは、次は沖縄、五島列島、対馬、北海道、首都圏や関西圏の都心部と、ドミノ倒し式に橋頭堡をつくられていくことだって、絵空事ではない。手引きする勢力が政権を握るなど力を持てば、それは十年、二十年先の話ではなく、数年内の話となる。

今後、好むと好まないとにかかわらず、中国共産党の対日圧力はあらゆる面で強まっていくことが予想される。米中両国が日本を置き去りにして、裏で手を組む可能性だって捨てきれない。想定外の「まさか」が現実になるのが、国際政治のリアルなのである。そこには子供じみた根拠のない楽観論の入る隙間はない。

だからこそ、炭鉱でガス漏れを感知して鳴くカナリアの如く、危機を察知して警鐘を鳴らしていかねばならないという思いは募るばかりである。


目次


 はじめに

序 章 首都圏の農地や町全体を狙う中国
 とうとう出現、首都圏に「リトル北京」
 中国人経営者「将来は町全体を買収する」
 首都圏の農地を狙う「中国」
 農地収奪しやすくなった法改正
 国難を国難と気づかない日本人

第1章 中国人留学生に気をつけろ! 共産党へ「忠誠の誓約」
 秘密の誓約書
 契約書に署名して「工作員」に
 家族を人質に留学生を監視
 CSCは「博士工作員」製造制度
 スパイ活動の恐れ
 元凶は「留学生30万人計画」
 日本の大学は「学問の自由」を放棄

第2章 留学生/戦後編 「スパイ天国」の日本
 現代の中国人留学生は反日と親日に「二極分化」
   強化される反日教育
 早稲田大学に中国人留学生3300人という愚策
 元凶は文部科学省
 中国国防動員法に縛られる留学生
 国費を使っても変わらぬ中韓の「反日」姿勢

第3章 留学生/戦前編 親日留学生が抗日武装闘争へ
 戦前の中国人留学生
 共産党内の「知日派」と敵軍工作
 共産主義思想の情報源は日本だった
 日本軍捕虜の優遇と洗脳工作
 いまだに外交カードに利用される贖罪意識

第4章 中国のプロパガンダ
 三戦と超限戦
 「戦わずして勝つ」世論戦
 国内宣伝とともに対外向けの国際宣伝も重要
 インフルエンサー、宋美齢の宣伝工作

第5章 中国の認知戦に騙される日本の「ネット保守」
 偽のショート動画
 「いいね」を連発する日本人
 突っ込みどころ満載
 「昭和レトロ」に罠がある
 日本の少数民族!?
 沖縄統一戦争を準備する中国共産党
 狙われる国土 合法的な沖縄のっとりの危惧も
 日本社会の混乱を狙う中国人民解放軍

第6章 中国の巧妙な浸透工作
 中国のロビー活動
 米国のロビー企業と高額な専属契約
 中国と台湾による熾烈なロビー合戦
 中国系移民の影響力
 中国への経済依存が弱点
 中国におけるアメリカロビーの暗躍
 日本のアメリカにおける脆弱なロビー活動
 日本政界では旧・岸田派がターゲット

第7章 背乗り―他人になりすます工作員
 NHK電波ジャック事件
 NHK首脳陣は総退陣せよ
 フィリピンの市長を乗っ取った中国人女
 ニューヨーク州知事側近に中国の女スパイ
 胡耀邦・趙紫陽記念財団創設者が「中国スパイ」だった
 とうとう出た、中国人の「偽投票」
 媚中、親中だらけの自民党総裁選の候補たち
 永田町にばら撒かれた偽情報
 中国が介入を企んだ自民党総裁選
 「パー券」スポンサーは中国人
 民主主義の脆弱さに付け込む中国
 台湾の「中華統一促進党」に中国から巨額資金

第8章 中国系企業に支配された「東京の火葬場」
 公営と民営、東京の火葬場、料金相場
 中国系企業が23区の火葬場を押さえる
 火葬場の公共性と死者の尊厳を守るにはどうしたらよいのか

第9章 日本憎悪の悲劇的結末
 中国の蘇州、深圳で日本人児童が襲われる
 日本憎悪のキャンペーン

 おわりに