あの世はある!

ヘミシンクで知る死後の存続

坂本 政道 著 2014.04.08 発行
ISBN 978-4-89295-971-4 C0011 四六並製 256ページ 定価 1650円(本体 1500円)



もし、あの世の様子を垣間見られたら、
そしてあの世で幸せに暮らす、愛する人たちとの再会が果たせたら、
“死"は単にあの世への門出として恐怖の対象ではなくなることでしょう。
だれもが心をひらきヘミシンクを通じて このような体験ができるとしたら、
なんと素晴らしいことではないでしょうか。

東京大学医学部教授 矢作直樹 推薦文

はじめに より

あの世はある! ―ヘミシンクで知る死後の存続

 私が本書を著した理由は、「あの世はあるあの世はある」ということ、「人は死後も生きている」ということを多くの人に知ってもらいたかったからである。
 また、死後世界を訪れたり、死んだ人に会って話をしたりすることができるということ、さらにそれを可能とする方法があるということも知ってほしかった。
 その方法とはヘミシンクと呼ばれるもので、アメリカのモンロー研究所によって開発された音響技術である。
 これまでに米国や日本で多くの人がヘミシンクを学んできている。そして死後世界を訪れ、死者に会い、会話をするという体験をしている。
 私もヘミシンクを学ぶことで、死後世界のさまざまな領域を訪れたり、亡くなった人と会って会話をしたりすることができるようになった。
 元々そういった能力はまったくなかったのだが、2001年にモンロー研究所を訪れて、ヘミシンクを体験する宿泊プログラムに初めて参加し、それ以降かなりの頻度でヘミシンクを体験することで、次第にそういったことができるようになった。それにつれて死の恐怖も軽減し、今ではまったくない。
 本書では、ヘミシンクを使って死後世界を訪れた体験について、私の体験を中心にその他の多くの人の体験を紹介した。

 こういう話をすると、必ず聞かれるのが、そういう体験が事実だと客観的に証明できるのかということである。本当に死後世界を体験したのか、死んだ人に会ったのか、それを証明できるのかということである。
 答えは残念ながら現段階ではNOだ。あの世を体験したり、死んだ人に会ったり、会話をしたりするというのはあくまでも心の中での体験である。つまり主観的な体験である。それを客観的に証明することは今の段階では不可能だと思う。
 主観的な体験ではあるが、たとえば亡くなった夫と残された奥さんしか知らないことを、亡くなった夫に会った第三者が夫から聞いて、奥さんに確認したところ、本当だったというような話ならいくつもある。
 ただ、自分で体験すると、体験の真実性があまりに明らかなので、あえて証拠など必要としないと思う人も多い。自分が100%納得したら、それで十分だと感じるのである。
 そういう人がいる一方で、体験がそこまでクリアでないとか、自分の想像ではないのかという疑念が払いきれないという人もいる。そういう人の場合でも、何度も体験してゆくうちに、自分が確証を取れるような体験をいくつかするとかして、体験が単なる心の中の想像ではないという自信を深める場合が多い。
 本書の目的は、ヘミシンクを使って死後世界を訪れ、死んだ人に会ったという体験談を多く紹介することで、そういう可能性があることを知ってもらうことにある。それを証明することではない。
 私は本書でお話しすることを信じろとは言わない。信じるのも信じないのも読者の自由だと思う。
 また、たとえ信じたとしても、あの世があることを本当に納得するには、自分自身であの世を体験するしかないと思う。だから、この本を読んで、興味を持った方はぜひヘミシンクを実際に体験してみてもらいたい。

 世の中には、愛する人を失ってその悲しみ、喪失感からなかなか抜け出せないでいる人が多くいる。特に夫や妻、子供を失った悲しみは癒すことが難しい。時間が癒してくれる面もあるだろうが、心のどこかにいつまでも引きずるのではないだろうか。
 かく言う私も去年(2013年)、親しい人を相次いでふたり亡くした。一人は50代、もう一人は20代である。年齢が年齢だけに残された側の悲しみには深いものがある。
 私が本書を著したのには、こういう個人的な背景もある。
 私はみなに声を大にして言いたい。こういった悲しみはかなりの程度で癒すことができるのだと。
 それは、亡くなった人に会い、話をして、亡くなった人が幸せに過ごしていることを知ることで可能となる。亡くなった人が幸せにしていることを知るだけで、ほっと安心するものだ。その結果、それまで抱えていた悲しみやつらさ、喪失感、罪悪感から解放され、自分の人生を先へ進めるようになる。
 これまでにヘミシンクを学ぶことで多くの人が実際に亡くなった人に会い、悲しみから解放されてきている。本書を読まれることで、そういうことが可能だと納得してもらえればと思う。

 人の死を悲しむ人がいる一方、自分の死を恐れる人も多い。がんで余命数か月と医者から告げられ、頭が真っ白になったという話をよく聞く。
 人は死と太陽は直視できないと言う。元気なときに自分の死について聞かれると、「怖くないよ」とほとんどの人は言う。ところが、いざ自分が死ぬとなると、そう生易しいものでないことに初めておののくのだ。死の恐怖は体験して初めてわかるものだ。
 こういった死の恐怖は、実は解決できる。死は恐怖ではなくなるのだ。
 それには、生きているときに実際にあの世を何度も訪れ、そこに慣れ親しみ、その中の光に溢れる幸せな領域へ行かれるようになればいい。それが確実になればなるほど、死の恐れは軽減していく。ヘミシンクを学ぶことでそれは可能となる。

 人の死を悲しむ人たちと自分の死を恐れる人たちに、言いたい。
 人の死や自分の死を悲しまないでほしい。死を恐れないでほしい。人は死を超えて生き続けるのだ。我々は亡くなった人に会うことができるし、会話することもできる。死の恐怖を克服することができるのである。



目次


 はじめに

第1章 人は死後も生きている
  恋人を突然の事故で亡くした香さん
  夫を肝硬変で亡くした中本さん
  夫をがんで亡くした安田さん

第2章 あの世体験を可能にしたヘミシンク
  ヘミシンクを開発したロバート・モンロー
  ヘミシンクの開発
  体外離脱しなくていい
  フォーカス・レベル
  ヘミシンク体験プログラム
  ヘミシンクCD

第3章 モンローの本との出会いと体外離脱体験
  衝撃だった初めての体外離脱体験
  過去世を追体験
  帰国
  モンロー研究所訪問
  ライフライン参加と初めての死後世界体験

第4章 ヘミシンクが明らかにした死後世界
  フォーカス21
  フォーカス22
  フォーカス23
   (1)物質世界のすぐそばに居続ける人たち
   (2)自分の思いが作り出した世界に一人で居続ける人たち
  フォーカス24〜26 信念体系領域
・宗教に関連する世界
・欲に関連する世界
・趣味、嗜好、習慣に関連する世界
・政治に関連する世界
  フォーカス27
   ・受け入れの場(レセプション・センター)
・癒しと再生の場(ヒーリング&リジェネレーション・センター)
・スペシャル・プレイス
・教育の場(エデュケーション・センター)
・計画の場(プランニング・センター)
   資料館
   新しいアイデアを生み出す機能
   新しい生へ送り出す場
   ・CI/全体を調整する知的存在
   ・人間以外のための領域

第5章 亡くなった知人と会う
  父
  高校の同級生の森さん
  知人の新井さん
  自殺した沙織さん
  セミナー参加者の体験

第6章 救出活動
  救出活動の意義
  救出活動のプロセスの流れ
  救出の体験例
  セミナー参加者の体験

7章 自分の過去世や側面の救出
  南洋の青年
  ネイティブ・アメリカンの戦士
  国家のために戦った軍人
  セミナー参加者の体験
  側面の救出

第8章 過去世の存在を確信する
  古代ギリシャの瞑想者
  過去世を知ることの意義

第9章 あの世体験で変わる死生観
  重石が取れる

 おわりに




あとがき より


 本書を終えるにあたり、本書を通して私が言いたかったことをまとめる。

(1)あの世はある。
(2)人は肉体の死後も生き続ける。
(3)あの世を訪れ、死んだ人と会ったり、交信したりできる。
(4)それを可能とする方法がある。それはヘミシンクである。
(5)ヘミシンクを学んだ多くの人がこれまでに死後世界を訪れ、死んだ人に会い、
   会話している。
(6)ヘミシンクを使えば、自分には多くの過去世があることもわかる。ガイドとい
   う自分を導く存在がいることもわかる。
(7)ただし、こういった体験を客観的に証明することは現段階では難しい。
(8)愛する人を亡くした人がヘミシンクを学び、亡くなった人に会い、幸せにして
   いることを知ると、悲しみが癒され、解放される。体験が証明できなくても、
   体験した本人にはそれだけの真実性があり、インパクトがある。
(9)本書に書かれたことがらを信じるも信じないも読者の自由である。信じたとし
   ても、本当に知り、納得するには自ら体験するしかない。
(10)死後世界の存在や過去世やガイドの存在を確信できるようになると、死の恐怖
   はなくなる。そうなると、より素直に、より快活に、より気軽に生きられるよ
   うになる。これまでとは違う新しい価値観をもつことができる。

 本書を著した理由については、「はじめに」に書いたが、実はもう一つある。
 それは、最近ヘミシンクを始めた人の中に、「ヘミシンクであの世が体験できるんですか?」と質問してくる人がけっこういて、ショックを受けたのだ。少し前なら、ヘミシンクをやり始める人にとってそれは常識だった。
 で、振り返ってみて愕然とした。私はここ何年も、宇宙探索や異星人、神的な存在との交信、アセンション、古代史の謎について本を多数書いてきたが、あの世について本に書いていなかったのだ。
 私の読者の中には、高いフォーカスでの体験やピラミッドの謎の解明など、もう少し尖った事柄に興味を持たれる方も多いが、本書を書いた背景をご理解いただければと思う。


 

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