犬本・読書感想文 優秀賞

「実けん犬シロのねがい」をよんで

福岡 明日美 (茨城県稲敷郡 9才)


「うわー何これー」
 すごくびっくりしました。わたしたちの体をなおしてくれる病院で、動物たちがすごくいたい思いをしていたなんて、ぜんぜん知りませんでした。
「いたいよ、いたいよ」ってないているのに病院の先生たちは気がつかないのかなぁ。それじゃわたしたちが入院して、「いたいよ」って言っても本当は、本気で心ぱいしてくていたのかなぁ。
 それから、人間ってかってですよね。かわいいから、ぬいぐるみを買うように、犬やねこたちをかうことにして、めんどくさくなり、じゃまになったからという理由でポンとすててしまうなんて。きゅうに一人にされてしまった犬やねこたちは、「さみしいよ、さみしいよ」って、きっとないていたと思う。わたしだってお店でまいごになってしまったとき、すごくふ安でさみしかった。すぐにみつかったけど、そのときは、なみだが出てしまったもの。それがずっと会えなくて、まってもまってもむかえにきてくれなくて、ずっと一人ぼっちでいたらないてもないてもなききれないほどむねが苦しくなっていると思う。やっとだれかほかの人がみつけてくれたと思ったら、それが病院の先生で手じゅつなんてされて…。
 どうして、言葉がしゃべれないってだけで、人間は動物をいじめたりするのかなぁ。人間だって同じ動物なのになぁ。すててしまった動物たちは、きっとだれかがひろってそだててくれるだろうとか、一人で生きていけるだろうとか、そんなふうに考えているかもしれないけど、みんなこわい思いをしているんだぞ、って動物をかっている人は、みんな知っていなければいけないと思います。
 わたしの家族はみんな動物が大すきです。でも「生きものはかわないの」とお母さんがいいます。家が大へんなのもそうですが、かわいそうだからなのだそうです。犬はさむい外にいなくちゃいけないし、ねこは自分たちより先に死んでしまうからなのだそうです。それでもわたしは、生きもののみんながいっしょにたのしくくらせる世界があったらいいなぁと思います。

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