第2回「盲導犬ベルナ」読書感想文コンクール
小学校中高学年の部(3,4,5,6年生)――童話シリーズ

優秀賞

「盲導犬ベルナ」

東京都・筑波大学附属小学校 三年 木村紗也佳


 私は、一度、学校にいらした郡司ななえさんから盲導犬のお話を聞いた事があります。その時のななえさんは、とても目が見えない人には見えませんでした。それは、目が見えている人と同じような動きをしていたからです。その時、ななえさんの横にいた盲導犬はペリラでした。ペリラは郡司さんにとって、三代目の盲導犬だといっていました。ペリラはお話をしている間、郡司さんの横でおとなしくしていました。私は、その日の郡司さんのお話を聞いて、盲導犬の事を知りたくなり、ベルナの本を読んでみる事にしました。
 私がベルナの本三冊を読んで思った事は、「自分の夢は、見ているだけではなく、その目標に向かって自分自身が努力する」という事が大切だという事です。
 まず、ななえさんは夢だった「お母さんになりたい」という事から大きらいな犬とパートナーを組んで、色々なこんなんをのりこえて「お母さんになれた幸せ」を味わい、幹太君と幸治さんの三人で幸せにくらす事ができました。
 もし、私がななえさんと同じ病気になり、目が見えなくなったら、とても悲しくなって、家から出て、外を歩く事など考えられず、一日中泣いていると思います。だからななえさんは本当に強い人間だと思いました。私は目が見えるのだから、できないことは何もない、何にでもちょうせんし、がんばりたいと思いました。
 一生懸命ななえさんの目のかわりをしたベルナの目が「白内障」になってしまい、ベルナが盲導犬としての仕事ができなくなった時、ななえさんが考えた新しい仕事の『盲導犬ベルナのお話の会』が始まり、ベルナがまた活躍できる様になり、とても良かったと思いました。だけど、そんなベルナも年にはかなわず、十四才と四カ月で死んでしまいました。
 ベルナが死んでしまった時、私は思わず「ベルナありがとう。良くがんばったね。ベルナの事はわすれないよ。天国でも目の見えない人をたすけてあげてね。」と思い、涙があふれてしました。
 さいごに、これから私に何かできる事はないかなと考えました。そして、まず目の見えない人の立場に立って考え、少しでも役に立ちたいと思い、大人になったら、ぜひ盲導犬を育てて、目の見えない人たちに、一匹でも多くの盲導犬をわたしてあげたいと思います。
 ななえさん。これからも盲導犬と一緒にがんばって生きていって下さい。おうえんしています。「フレーフレーな・な・え」「ガンバレ ガンバレ な・な・え・」



読書感想文 受賞作
第2回「盲導犬ベルナ」読書感想文コンクール の実施内容
第2回「盲導犬ベルナ」入賞者一覧


 


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