私がどうしてこの本を選んだかというと、四年生の時にいじめにあい、私の味方をしてくれた友達をみんなうばわれていったのです。くつにがびょうを入れられるようなことはなかったけれど、ゆいつの友達をうばわれ、そして仲良しの友達も、私からはなれていき、友達を心から信じられなくなりました。そして、不登校になったのです。そんな時、近所の人が「盲導犬ベルナの話を聞きに行くんだけど、今度いっしょに行きません。」と、さそってくれたのです。
私は犬に気持ちがいやされる思いがし、盲導犬ベルナにあいたくなりました。ななえさんという人がベルナの話をしてくれました。ベルナは、ななえさんの目のかわりになりました。ある日、ななえさんとベルナは、散歩に行って、赤信号で止まっていると、若い男の人たちがベルナの体にたばこの火をつけたんです。それでもベルナは、一回も鳴かないで、ずっと熱い火をがまんしたのです。どうしてその人は、そんなことを平気でやったんだろう。その人は、そんなことをやって楽しいのかと思いました。そして、それを見ていたベルナはどんな気持だったのだろうと思いました。私がベルナだったら、人間のかわりにがんばっているのに、人間は私をいじめる、人間なんて大キライだと思ってしまうかもしれない。しかし、ベルナは鳴かずにたえたのは、人間が好きだから、それともベルナの「心の目」がキレイなのか、ベルナに話ができるなら聞きたいと思いました。でも、ななえさんなら、ベルナの気持ちがわかる気がしました。ななえさんが、なぜ、そのことを知ったかと言うと、それを見ていた人が、こっそり教えてくれたのです。私は、教えることは、いいことだけど、どうしてベルナが火をつけられている時に、「やめなさい。」と助けてあげなかったのか、人の弱さに、がっかりしました。
ベルナの話を読んでいるうちに、こんなにもベルナががんばっているのに私は…となみだが、止まらなくなり、少しずつ私のとざされた「心の目」が開いたような気持がしてきました。ベルナは、私の目のかわりにもなってくれたのです。私は五体まん足で障害を持つ人にくらべたら、幸せなのかもしれない。私は、お話を聞いたり本を読んだりして、人をいじめることや、バカにすることではなく、人を助けられる人になりたいと思いました。ベルナの話を聞きに行かなかったら、私は人をいじめ、バカにするさいていな人になっていたかもしれません。
ありがとうベルナ。ベルナはもう死んでしまいましたが、私の心の中で元気に生きています。そしてこれからも、私の心の盲導犬でいてね。ベルナ。
読書感想文 受賞作
第2回「盲導犬ベルナ」読書感想文コンクール の実施内容
第2回「盲導犬ベルナ」入賞者一覧
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