週刊文春 2002年9月26日号

手術失敗、法外な治療費
悪徳獣医師からあなたのペットを守る法

坂本徹也氏がコメント

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 「ペットの命を守る」の著者、坂本徹也さんが、週刊文春9月26日号で、動物病院の問題を指摘しています。

「問題は、牛や馬を診ることを出発点に始まったことに大きく関係しています。いわゆる畜産を担う商業動物は、人間の食料として供給されるために飼われてきたので、長生きはしません。それゆえ、高齢化というものには無縁でした。ペットは違います。ペットの平均寿命は十年前に比べて飛躍的に延びています。しかし、教壇に立つ先生が、牛や馬など産業動物に対する獣医学を中心に学んできた人たちなので、どうしても教えることにズレが出てきてしまう。
 また、臨床教育の時間が少なすぎる点も問題だと思います。授業で実際に臨床の場に立ち会うのは、2週間程度と聞きます。これでは動物のことを実際に治療するときになって、とまどってしまうのも無理ありません」
「ペットの場合は、人間で言えば町医者が大手術を行っているようなものなのです。難しい病気の場合には、ホームドクターだけに頼らず、専門医を紹介してもらう方がベターだと思います」
「国は、ペットを飼うような人は余裕のある人だから、動物に健康保険を設ける必要はないし、獣医療はサービス業として行えばよいという考えです。でも最近は、年金生活のお年寄りなどがペットを心の拠り所としているというケースが多いのです」
「獣医師の監督官庁である農水省では、『獣医師は営利も許される』としているし、厚労省の分類でも、獣医師は医療従事者には入っていません。しかし、サービス業とする一方で、『獣医師および診療施設の業務に関することは、一定の事項を除いて広告してはならない』という制限も加えている。これには料金の公示の制限も含まれています。獣医師が他の営利事業と同じなら、なぜそのような制限が必要なのか。人間の病院に関しては、広告に関する規制が緩和されているのですから、獣医師の方も、料金の目安を作るのは無理でも、せめてどこがいくらくらいかというようなことが分かるようにしてくれれば、飼い主も自分の予算に合った動物病院を選ぶことができると思います」


 


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