上越市出身の郡司ななえさん(58)が盲導犬との共同生活を描いた名作「ベルナのしっぽ」のアニメ映画製作に着手した。7年間にわたって募金や署名活動を続けている。郡司さんは「子供たちが大人と一緒に見て、心を育てられるような映画になってもらいたい」と喜んでいる。
アニメは日韓共同製作で2005年春の公開を目指す。今月、シナリオの第一稿がほぼ完成し、今後キャラクターデザインなどの選定に入る予定だ。
盲導犬ベルナと十三年間の生活をつづった感動作として、これまでテレビドラマや漫画にもなっている。また、郡司さん自身も三代目の盲導犬ペリラと一緒に学校などを回り、講演を700回以上開いている。
郡司さんは「これまで話してきた“顔の目と心の目がある”ということを描いてほしい」と話す。また、「二十年ほど前は、盲導犬への社会の理解が低く、ベルナにたばこの火を押しつけられた場面があったりした事実も映画から外さないで」とシナリオ化に注文した。
制作費約1億7千万円は、これまで個人の出資者や募金などを呼びかけ、約2600万円集まった。今後、企業などから大口の協力を求めていく。韓国側でも出資者を募る。韓国で同書を翻訳出版した呉元錫さんは「韓国はまだ盲導犬を訓練するところが一校だけであり、映画をみてもっと理解を深めてもらいたい」と話す。
日本側のプロデューサー新名哲明さんは、「映画は公民館や学校でお年寄りや子どもが一緒に見て話しができる形式で上映したい」という。
新潟日報 2003.07.25
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