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「不通」高校から「通信」へ

不登校の卒業式


安原俊介 著 1999.06.29 発行  

ISBN 4-89295-141-2 C0036 四六並製・240頁・定価 1650円(本体 1500円)

 

内容紹介

行ってみないかこんな「高校」

 不登校は本人にとって辛いものである。にもかかわらず、その苦しみを理解してもらうことは容易ではない。ズルをして休んでいる、そんなことぐらいで学校に行かないなんて……というわけである。しかし、いくら努力しても行けないものは行けないのである。  本著を読むとそのことがよく分かる。そして、なぜ行けなくなってしまうのか、なぜ、行けない苦しみを周囲が理解できないのかも、分かる。
 不登校を解決する妙薬はない。みなが個々に苦しみながら解決していくしか、方法はない。家族で共に悩み、苦しみを共有することこそが、解決の道なのだということが、見えてくる。
 著者にはたぶんに幸運がついていた、ともいえるかもしれない。でも、誰にでも幸運はついているのではないかと、本著はいう。形は人それぞれに違うかもしれないけれど、幸運はついているのである。
 あきらめず、摩擦を恐れず、家族と根気よくケンカしながら、愚痴を言い合いながら、本音をぶつけ合いながら、泣きながらいけば、必ず道は開けることを、本著は訴える。不登校で悩んでいるのなら、是非、一読されたい。また、ご家族にもお勧めしたい一冊である。

 

 

まえがき


 僕は不登校をしていたとき、その高校のすべてと、学校教育のすべてを否定し、そして恨んだ。
――僕がこうなったのは学校が悪いからだ。こんなに苦しい思いをするのはあんな学校に入学したからだ。
 心からそう思った。
 転校してからも、もとの高校には三年間近づかなかった。というよりも足が向かなかった。あの高校では僕の生き方はわかってもらえない、そう思いこんでいた。
 大学に何とか合格し、自分の新しい道を見つけ、新しい視点からそれまでのことを考えることができるようになって、初めて僕は不登校になったことに自信が持てるようになった。
 そうなると何だか、もとの学校に行きたくなってきた。なぜかその学校の先生に会いたくなった。ちょうど大学一年の夏休み、約三年ぶりに僕はもとの高校の門をくぐった。  最初、僕はいやがられるのでは、と内心不安だった。その心配とはうらはらに先生方は本当に温かく僕を迎えてくれた。僕が転校することを打ち明けたとき、あまりいい顔をしなかった担任の先生も僕を同窓生のように迎えてくれた。僕はたまらなくうれしかった。
 保健室の先生も僕を覚えていてくれた。僕は一度昼休みにサッカーをしていて、足を打って冷やさずにいたため、紫をとおりこして足を黒く腫れさせて保健室に行ったことがあった。先生はそのことを覚えていた。
 僕は保健室でそれまでのこと、これからのことを元担任の先生とあれこれと話した。
 僕はこのとき、自分の不登校の時期がこれでやっと終わったことを実感した。
 最近「おまえのおかげで私もそうとう鍛えられたわ」と、母はいう。不登校の時、もっとも家族のなかでつらい思いをしているのは僕だと思っていたけど、つらかったのは僕だけではなかった。母は家族のなかで唯一泣かないパワフルな人なのだが、そのときは泣きながら電話でさまざまな人に相談していたらしい。(このことは母から聞いたのではなく、相談された人から聞いた)「子育て」が今、問題となっている。
「子どもが危ない」
 巷ではこんな言葉が飛びかっている。でも僕は聞きたい。
「子どもだけが問題なのですか?」「子育てだけが問題なのですか?」
 僕は子どもが育つと同時に親も育っているのだと思う。僕の母が「鍛えられた」というように僕は親に育てられながら、親を育ててきたのでは――と思っている。
 不登校を乗りきったとき、僕はそんなことを実感した。

 僕の文章が現在、不登校で悩んでいる子どもたち、あるいは子育てで悩んでいるお父さんやお母さんの考える材料になればいいと思っている。


 

 

目 次
はじめに−子どもだけが問題ですか?

1章 まさか僕が不登校に――
  初めての学校サボり
  このままで、ホントにいいのか?
  二週間で苦痛に変わった
  何なんだ! この体の重みは
  キレた! そんなんじゃない
  運命を変えた五日間
  いいじゃないか通信制
  僕でも喜んでもらえるんだ
  「精密検査」と試験
  他人なんて信じるもんか
  九回サヨナラ満塁ホームラン
  アメリカ留学に望みを託す
  意外な合格通知
  不登校からの卒業
  僕を支えてくれた人々

2章 僕の不登校日記

3章 親子はケンカしながら育つ
  成長するのは子どもだけ?
  自信を持って育ててほしい
  信じて待つことの難しさ
  「気が付かなかった」ことの重み
  どうしようもない気持ち、受けとめて
  「これからの僕」より「今の僕」を見て
  こんな僕でもいいですか?
  親子で「いい人」を演じ合う悲しさ
  逃げることは悪くない
  親が変われば、子も変わる
  無駄や不必要こそ大切
  早いがよい――なら、遅いもよい――と思う
  挫折から多くのことを学んだ
  親は「一番近い他人」?
  親は子どもの後ろにいてほしい

エピローグ――まだ見ぬ君へ
あとがき 奇跡のなかで生きている

父親からのメッセージ/解決法は一つではない
母親からのメッセージ/私にも時間が必要だった

 

 

著者紹介

 安原俊介(やすはら しゅんすけ)

 昭和52年、岡山県生まれ。高校二年生で不登校になり、3年のとき、通信制高校へ転校する。通信制高校のことをかいた小論文が「サンケイ・オートスカラ・シップ」に入選し、副賞としてアメリカ研修旅行を体験する。

 

読者の声

 

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