児童書
犬と猫
ホタル
健康書
精神世界
ヘミシンク本
趣味実用
教育書
文芸書
ふるさと文庫
文庫注文書
ヘミシンクCD
公 募
商品一覧
本を探す
リンク
ニュース
近刊案内
会社案内
書店様向
ハート出版 TOP
お問合せ
動画(youtube)
ふるさと文庫ブログ


商品検索:キーワードを入力してボタンをクリック!


「 ガード下の犬ラン 」をアマゾンでご注文
(クリックしてください)

■ ドキュメンタル童話シリーズ犬編 


ガード下の犬ラン

ホームレスとさみしさを分かち合った犬

人も犬も……命の重さはみな同じ

家のない人と家のない犬。日本版「フランダースの犬」物語

東京都墨田区、いつものガード下で、今日もなけなしのごはんを分けあう一人と一匹。
しかし、ある晩とんでもないことが起こったのです。
「ホームレス狩り」――後に人々はその事件をそう呼ぶようになりました……。

小学校中学年以上向き


関 朝之 作 はせがわいさお 画  2003.02.02 発行  

ISBN 4-89295-283-4 C8093 A5上製・144頁・定価 1320円(本体 1200円)

 

はじめに

ガード下の犬ラン──ホームレスとさみしさを分かち合った犬

 ランは飼い主のいない犬、おじちゃんはガード下に住むホームレスでした。
 クサリをつけていないランは、お腹がすくと、おじちゃんのもとへやってきました。おじちゃんは、なけなしの自分の食事を、時には半分、時にはぜんぶ、ランに分け与えていました。
 ランは、夜、ガード下のとなりにある食品店で、寝ます。でも、朝の六時から、店が閉まる夜の八時までは、おじちゃんとともにすごしました。
 おじちゃんがダンボールを回収に行けば、そのあとを追い、散歩に行けば、いっしょについて行ったのです。
 でもある日、おじちゃんは、少年グループに襲われて、命を落としてしまったのです。その半年後には、あとを追うようにランもこの世を去りました。
 このふたり(おじちゃんとラン)を、あたたかく見守っていたのが、食品店で働く、おばちゃんの福田よし子さんでした。
 ランとおじちゃんとおばちゃん。人情豊かな都会の下町を舞台に、ほんとうにあった話を、物語にしました。

 

 

目 次

 

 

      はじめに


      飼い主のいない犬


      遠い日の約束

 

      目に見えないやさしさ

 

      ふたりと一匹のふしぎな家族

 

      嵐の夜に

 

      おじちゃんのいない朝

 

      さよなら、おじちゃん

 

      三〇本のバラとともに

 

      ランがいちばん好きだった人

 

      ふたつの命への手紙

 

      おわりに


 

 

著者紹介

 関 朝之(せき ともゆき) 

 

1965年、東京都生まれ。城西大学経済学部経済学科、日本ジャーナリストセンター卒。仏教大学社会学部福祉学科中退。スポーツ・インストラクター、バーテンダーなどを経てノンフィクション・ライターとなる。医療・労働・動物・農業・旅などの取材テーマに取り組み、同時代を生きる人々の人生模様を書きつづけている。2006年、「声をなくした『紙芝居やさん』への贈りもの」で「第1回子どものための感動ノンフィクション大賞」優良作品賞受賞。
著書に
瞬間接着剤で目をふさがれた犬 純平』(ハート出版)
えほん・めをふさがれたいぬ じゅんぺい』(ハート出版)
タイタニックの犬 ラブ』(ハート出版)
救われた団地犬ダン』(ハート出版)
えほん・だんちのこいぬダン』(ハート出版)
のら犬ティナと4匹の子ども』(ハート出版)
ガード下の犬ラン』(ハート出版)
高野山の案内犬ゴン』(ハート出版)
のら犬ゲンの首輪をはずして!』(ハート出版)
学校犬マリリンにあいたい』(ハート出版)
植村直己と氷原の犬アンナ』(ハート出版)
愛された団地犬ダン』(ハート出版)
いのちのバトンリレー』(ハート出版)
『歓喜の街にスコールが降る』(現代旅行研究所)
『たとえば旅の文学はこんなふうにして書く』(同文書院)
『10人のノンフィクション術』(青弓社)
『きみからの贈りもの』(青弓社)
『出会いと別れとヒトとイヌ』(誠文堂新光社)
など。


 画家紹介・はせがわ いさお 

 

1956年、福島県生まれ。日大芸術学部美術学科卒業。数多くの企業向けポスターをはじめ、東京ディズニーランドのパビリオン壁画、イベントポスターなどを手がける。全国各地で個展を開催。 二科展入選/第8回サロン・デ・ボザール展入選/「Heart art in Los Angels」観光局長賞金賞受賞/「Heart art in Roma」BEST ARTIST賞受賞……ほか多数、受賞。 「とべないほたる4」(ハート出版)の表画・挿画も手がける。 2000年、ニューヨーク、ART EXPO 出展。

 

少年たちによる主な「ホームレス襲撃事件」
■1983年1月12日――横浜で中学生ら10人がホームレスを襲撃する。2月11日に逮捕される。

■1995年10月18日――数人の若い男が、大阪市道頓堀の戎橋から、ホームレスの男性(63)を道頓堀川に投げ落とし、殺害。

■1995年10月23日――京都府京都市鴨川の河川敷で寝ていたホームレスの男性(52)が、少年(17)たちのグループに暴行をうけ、一週間のケガ。

■1996年5月24日――東京都渋谷区の代々木公園で暮らすホームレスの男性がなぐられて死亡。大田区のアルバイト店員(17)や国分寺市内の私立高校1年生(16)ら5人が逮捕される。

■2000年6月15日――東京都墨田区のガード下近くの路上でホームレスの男性2人が少年2人組に襲われる。小茂出清太郎さん(68)が死亡、1人が軽傷をおった。

■2001年9月18日――大阪市天王寺区の路上で、野宿生活をしていた男性(53)が暴行をうけて死亡した。同市内の市立中学3年の男子生徒(15)が出頭し、傷害致死の疑いで逮捕された。

■2002年1月25日――東京都東村山市の「美住町ゲートボール場」で、ホームレスの男性(55)が、暴行をうけて死亡。市立中学校の2年生3人が傷害致死の疑いで逮捕された。

■2002年4月21日――神奈川県茅ヶ崎市の防砂林でホームレス男性3人が、エアガンを持った若い男6人に襲われた。襲った男たちは、至近距離から数発ずつエアガンを撃ち、ホームレスの男性3人は、顔などに5日間のケガをした。襲った6人は暴力行為などの疑いで逮捕された。

■2002年8月11日――千葉市中央区の市立公園体育館入口付近で、ホームレスの男性2人が、4人組の若い男たちに襲撃され、死亡した。死亡したのは54歳と60歳の男性。4人組は逃走した。

■2002年10月8日――川越市の県営公園内で、ホームレスの男性らが3人の少年に襲われ、ケガをした。少年らは男性が逃げたあと、布団に火をつけるなどした。逮捕された少年らは、「面白かった」と供述したという。

■2002年11月26日――埼玉県熊谷市で、中学生ら3人に襲われたホームレスの男性(45)が、死亡した。中学生らは「からかってやろう」と暴行、気を失った男性を放置した。

(編集部が全国紙などをもとに、まとめました)

 

ホームレスの詩人 大石太のコメント

新聞や雑誌で数多く紹介されているホームレスの詩人「大石太」さんから 「ガード下の犬ラン」をお読みになって推薦のお手紙をいただきました。

 先般、発表された日本のホームレスは25,000人。
 デパート、電車、映画館、図書館、サウナ、入院中……の動くホームレスを入れれば、ゆうに4万人を越えるのは確実。
 ホームレスに、なりたくてなっているのではない。最近はリストラからのスーツホームレスも目立つ。
 働きたくても仕事がなく、夜の徘徊労働(エサ取り、缶集め、雑誌集め……)で睡眠不足となる。その分を安心できる公園で仮眠しているのを、世間は怠け者と云う。
 少年たちのいたずらが目立つ。ダンボール小屋、テント小屋に花火、タバコ、消火器を投げ込む。投石する。棒で小屋を壊す。ケンカの練習台にして殴る。世直しのためと言って熱湯をかけて火傷させたケースもある。顔がフランケンシュタインになった仲間もいる。
 そんな人間不信のホームレスにとって、拾ってきた犬や猫はウソをつかない、一番頼れる家族である。
 少年のイタズラから一命を落としたガード下に棲むホームレスと、捨て犬とのあたたかいこころの交流をヒューマンな眼で童話にしている。実話を元にしただけに説得力がある。
 難しい社会問題を子供たちにやさしくまた厳しく語りかける。

 本当の人間の幸せとは? 正義とは? 愛とは? 生の意味とは? 友情とは? 真実とは? ……
〈 生 〉の貴さを訴えかける。
 大人にも読んでもらいたい、重い命題の童話である。

大石太



大石太の句集(創造書房)
ホームレス天叫
ホームレス牢人
ホームレス夢泣

 

ニュース

2003.04.02

「ガード下の犬ラン」テレビ朝日ワイドスクランブルで紹介

2003.04.01

ガード下の友情 童話に(朝日新聞2003年4月1日)

 

読者の声

 

おすすめの本

目をふさがれた犬・純平

タイタニックの犬ラブ
タイタニックの犬ラブ

ベルナのおねえさんきねんび

野良犬ティナと4匹の子ども

マルコの東方犬聞録
マルコの東方犬聞録

難病の子猫クロといつもいっしょ
難病の子猫クロといつもいっしょ

 

 


本書をアマゾンで注文する
ふるさと文庫
ハート出版