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子どもが変わる父のひと言
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■ 新引きこもりからの旅立ちシリーズ 4 ■ 子どもが変わる父のひと言 わが子をキョウキに走らせないために 富田富士也 著 2000.09.04 発行 ISBN 4-89295-167-6 C0037 A5並製・232頁・定価 2200円(本体 2000円) |
まえがき |
父親のひと言は百人のカウンセラーにもまさる力をもっています。とくに社会性に悩み苦しんでいる子どもにとっては、ほんとうに「救いのひと言」になることが多いのです。でも、そのことに気づいていないお父さんも多くいます。 でもだいじょうぶ。気がついた今日から、一歩を歩みだせばいいのです。子育てに自信をもってください。 本文でも何度もふれますが、脇を甘くして、家族に弱音を吐くことが大切です。 弱音を吐くことは、それなりに勇気がいることです。そしてちょっと、格好悪いと思うかもしれませんね。でも、自分の否定的な感情に気づくことでもあります。 格好悪くても、お父さんはお父さんです。その格好の悪さが実は、家族に安心感を与えるのです。「お父さんに弱音を吐いてもらった」「お父さんもたまには、グチを いうんだ」と、家族に思ってもらえるだけで、家族との心の距離がずっと近づくので す。 お父さんの気持ちが軽くなれば、子どもやそして妻の弱音やグチも聞くことができます。そして、やがてはその「聞く」ということが、心を「聴く」ということにつながっていくのです。それは本文を読んでいただければ理解していただけると思います。 むずかしいことはありません。弱音を吐いて、グチを言えばいいのです。脇を甘くして、格好の悪いお父さんになればいいのです。 え? いまでも十分に格好の悪い親父? それはよかった。私と同じですね。 親父というのは、いつの時代も、子育てに対しては、格好の悪いものなのかもしれませんね。それでは、本文をお読みください。
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目 次 |
まえがき 悩むことで見えないものが見えてくる ささいなことって大事ですね 踏みとどまることが分かれ道≠ルんの十秒あれば……
プロローグ 父親を犯人≠ノしてはいけない
1章 お父さんの困った顔が好き 「ごめんな」と言えない父親 酒を一緒に飲む 関心をもって初めてわかる子の心 本当の子の姿に気づかない両親
2章 父親だからできる子育てファミリーマネージメント 落ちこぼれなんだよ、お父さんは 弱点探しの名人だね、お父さん ボクも苦しいんだよ、お父さん 気持ちを省略しないでね、お父さん 子育てに不器用だね、お父さん 気をつかってるんだね、お父さん
3章 お父さん、これがわが家の毎月の道標≠セよ 1月 逃げないでね、お父さん【危機介入】 2月 父子の原風景をつくってね【アタッチメント】 3月 お父さん、それちょっと変だよ【ダブルバインド】 4月 分かち合うことは、癒されることだよ【シェアリング】 5月 心の鎧を認めてよ、お父さん【防衛】 6月 弱音を受けとめてね、お父さん【信頼の架け橋】 7月 人で傷ついた心は人の心で癒されるんだね【トラウマ】 8月 愛と憎しみを同時に心にもつのが人間だね【両面感情】 9月 逃げ場を用意しておいてね、お父さん【シェルター】 10月 過去と他人は変えられないから視点を変えてね【枠組み外し】 11月 心に土足で入らないでね【パーソナルスペース】 12月 体の前に心を抱いてね【ホールド】
4章 気持ちをぎゅっ≠ニ抱きしめる父子3分間カウンセリング31日 父子のコミュニケーション・スキル 1日 構えた聞き方をすると、子どもも構えるよ 2日 途中で口をはさまないでね 3日 まず正確に聞いてね 4日 具体的に関心を寄せてね 5日 聞くために心の余裕を持ってね 6日 会話は事情聴取じゃないんだよ 7日 ためらう言い方をしてもらうとうれしいな 8日 味の出る言い換え≠オてね 9日 差異を認めてよ 10日 話したくなる質問がうれしいな 11日 具体的に誉めてね 12日 混乱しているときは指示も出してね 13日 納得できなくても、うなずくことはできるでしょ 14日 正しいからといってストレートに表現しないでね 15日 不安を吐き出せてよかったなぁ 16日 誰でも価値ある人生なんだよね 17日 自信のないときはまぶしくないモデルさがしをしています 18日 「いい子」にこれ以上甘えないでね 19日 すねた子どもをやっかい払いしないでよ 20日 子どもに親の恩を着せないでね 21日 ただ言ってみたかっただけ。ときには聞き流してよ 22日 三角関係で関心を寄せ合えるといいね 23日 手のひらでわかるんだ、心がね 24日 脇の甘さがポイントだね 25日 鼻持ちならないプライドも自信のない僕には必要なんだ 26日 子どもが「嫌がらせ」をするのは、かまってほしいからだよ 27日 たまにはボクがお父さんのグチ、聞いてあげるね 28日 無駄話もぼくにとっては重要な会話なんだよ 29日 沈黙の会話もあるんだって、知ってる、お父さん 30日 体験を知ってよ、僕の心がみえるよ 31日 弱音が吐ければ未来が拓けそうです
5章 振り返りのカウンセリングマインド童心 1《いじらしさ》 2《かばう》 3《身内》 4《意地っ張り》 5《かけがえのない存在》 6《共感》 7《恩返し》 8《持ち味》 9《健気》 10《一途》
エピローグ どん詰まりのあきらめですかねぇ、先生!
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著者紹介 |
■ 富田富士也(とみた ふじや)■ 1954年、静岡県御前崎市出身。教育・心理カウンセラーとしてコミュニケーション不全に悩む青少年への相談活動を通じ、絡み合いの大切さを伝えている。「引きこもり」つづける子どもや若者、その親や家族の存在にいち早く光をあて、「治療的」でないカウンセリングの学びの場を全国的に広めている。総合労働研究所所員、千葉明徳短大幼児教育科客員教授、千葉大学教育学部非常勤講師等を経て現職となる。
■主な著書 |
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